もはや私の中では生きる伝説と化しております。
デッシミス'13/ヴィエ・ディ・ロマンス
産するフリウリはオーストリアやスロヴェニア国境近く、こと白ワインにおいてはイタリアにおける聖地とも呼び声が高く有名。
しつこいようですが、特にこのヴィエ・ディ・ロマンス(オーナー=ジャン・フランコ・ガッロ氏)が大好きです。
ピノ・グリージョはイタリアでの名称で、フランス、アルザスにおけるピノ・グリは高貴品種としてその地位を確立していますが、ここフリウリにおいても重要な品種となります。
樽熟成を施してはおりますが、ピンクゴールドなカラーからは夕張メロン的ともいえるその液体に、もはや言葉を失ってしまいます。メロメロです。
もちろん、辛口のフルボディーで、少しタンニンを感じさせます。
バックラベルのアルコール表記は14%ですが、ワイナリー公式サイトによりますと、ALC14.50%、酸度は5.40g/l、pHは3.24との情報。
コルクは生コルクの5cm。
昨年の暮れに開けた、同ヴィンテージのヴィエ・ディ・ロマンス・シャルドネ(樽熟のほう)はディアム社製でした。
コルクにもなかなかのこだわりよう。
ピノ・グリージョはピノ・ノワールの突然変異から産まれ、グリ(ージョ)=灰色からその呼び名がついたようです。
ロゼのようでもありますが、ロゼの製法をとっている訳ではなく、完熟されたブドウを用いることにより、果皮に含まれる成分の薄紅色が果汁に溶け込みこの色合いが醸しだされているようです。
個人的にはあえてコレをオレンジワインとは言いたくはありません。いわゆる自然派ワインのソレとは一線を画しており、当たり前の事を当たり前にやっているだけ。
テロワールで重要なことは「人」であると。
決してテクニックに頼る訳ではないんです。経験から導き出された信念がワインに溶け込んでいます。
実際、飲んで頂いたお客様にも大変喜んで頂けたようで本当に嬉しく思います。
当然、私がワインを造っている訳ではないのですが、今までやってきたこと、今やろうとしていることに共感してもらえたような気がするんです。
'13は特に良いヴィンテージだったようです。まあ、どのヴィンテージも美味しいことに違いないのですけど、味わいの深みレベルが違います。
現時点での最高到達点で間違いありません。まだまだ進化するのでしょうけど。
先月、バックヴィンテージのデッシミス'07を自宅で飲んでいます。美味しかったですね。
この頃は玉ねぎの皮のような色合い。桃や、リンゴ、熟れたメロンなどの香り。
熟成からくる色合いかもしれませんが、飲んだ印象はまだフレッシュ感がたっぷりで熟成したニュアンスはありませんでした。
その昔、ワインのカタログを見ていて、ひと際思いを寄せていた、そんな頃を懐かしく思います。
その時初めて見たラベルの印象は特に派手な訳でもないのですが、妙に自分に訴えかけてくる、気品というかエレガントというかそんな印象で、ずーっとカタログと にらめっこ していました。
完全にヤバい奴です。笑
欲しいなー、と思ったときはその当時のインポーターは変わってしまっていました。
数年前、イタリア在住で日本にこのワイナリーを紹介されている方とも、人とのご縁のお陰で知り合うことが出来ました。
随分とたちますが、そんなこんなで
今となっては、ずっと扱いやすいインポーターになったのでありがたい限りです(と言っても生産本数が少ないものもあるので手に入らない時は手に入らないです)。
ローマに通じる道=Vie di Romans
飲み手を魅了する
北の巨匠と称される造り手です。